スーツ
vol.281
おはようございます!
昨日の海の日は小樽あんかけ焼そば親衛隊で『余市いきいき祭り』に出展があったのですが、私は欠席して1日ゆっくりさせてもらいました。
さすがに木曜日〜金曜日の大阪・豊橋出張はちょいとハードでした(笑)
出張自体はどうということはないのですが、やはり大阪38℃、豊橋35℃というのが効きましたね。道産子にはキツイです(>_<)
さて今週末27日〜29日は小樽最大の夏のイベント『おたる潮まつり』があります。
今年も『愛Bリーグ北海道』より小樽あんかけ焼そば親衛隊、名寄煮込みジンギス艦隊が出展いたします。
ご来場お待ちしておりますのでよろしくお願いいたします!!
シングルかダブルか
さて今日のお話ですが、ウイスキーの話ではありません。スーツのパンツの裾の話です。
よくスーツを買うときに店員さんに「シングルにしますか?ダブルにしますか?」と聞かれると思いますが、どちらにしていますか?
「別にどちらでもいいし、どちらでもかまわんわ」というのが本音じゃないでしょうか?
そして「じゃあシングルで」という方がほとんどじゃないでしょうか?街でスーツ姿の方を見ると圧倒的にシングルの方が多いように思います。
なんとなくオーソドックスな感じがしますし、失敗がなさそうに感じられるからだと思います。
結論から言うと
どちらでも問題ありません。ただそれぞれ見え方に違いがあり「どちらがおしゃれにみえやすいか?」という違いもあります。
シングルのメリット
「足元がすっきり見える」・・・折り返しがないのですっきり見えるというのはありますね。
「足が長く見える」・・・ダブルと比べると足が長く見えると言われることがあります。私は正直そうは思わないのですが(笑)
ひとつ豆知識をお伝えしますと『必ずシングルでなければならない』という場面があります。お分かりですか?
そう、お葬式です。ダブルの場合折り返しが『繰り返してしまう』という意味合いに重なり縁起が悪いものとされ、必ずシングルです。でも知らなくても問題ないです。礼服を買いに行ったら有無を言わさず店員さんにシングルに仕上げられますから(笑)
ダブルのメリット
「程よいカジュアル感が出る」「裾に重みが出てパンツが綺麗に落ちる」などがあげられますが、一番は『着慣れた感が出る』ということではないかと思います。
雑誌やまわりのこジャレてるな〜と思う人を見てみてください。ほぼダブルに仕上げていると思います。
私も100%ダブルですし仕立て屋仲間も同じです。
ちなみに『シングル・ダブル』というのは和製英語で、本場欧米ではシングルを『plain』ダブルを『turn up』と呼びます。そして主流は『turn up』です。
話が脱線しますがダブルが生まれた起源というのも面白くて
『20世紀の始めに英国のあるシャレ者で有名な貴族がニューヨークで結婚式に招かれました。その途中で雨にあい汚れないように裾を折り返しました。会場に到着した後裾を元に戻すのを忘れたままでいたのですが、それを見た人が流行と勘違いして広まった』というものです(諸説あり)男の洋服はたいていの場合単純と偶然から進化していきます(笑) 『男の服装術より』
話を戻しますね。
スーツの原点とされるラウンジコートが誕生した当時の生地は、厚みと重さがあったため折り返しするという発想自体がなかったようです。しかし、現代のスーツに使用される生地は、当時とは比べものにならないほど軽く薄く繊細になっています。ダブルの折り返しをつけることによって靴に負けない存在感を演出し、バランスをとることが可能になります。また上でも書いたように裾の重みでパンツを落としてクリースラインを綺麗に出すということも出来ます。
長々と書いてきましたが何が言いたいかというと『SARTORIA FISTYではダブルをオススメします』ということです。
お客様の特別なご要望がない限りはダブルで仕上げさせて頂きます。また人によってはシングルをご希望されても勝手にダブルに仕上げさせて頂く場合もごく稀にございますのでご了承くださいませ。
ダブルの幅はオーソドックスな3.5〜4cmをオススメしています。大柄な方なら4.5〜5cmもありだと思います。
そのあたりはご相談の上対応させていただきます。
まとめ
・シングル、ダブルどちらでも問題なし。
・お葬式は必ず『シングル』
・特にご要望がなければ弊店では『ダブル』にさせて頂きます。
今日は以上です!