スーツ
vol.319
おはようございます!
SARTORIA FISTYの拝田昇です。
昨日の朝行われた全米オープンテニス錦織圭選手の1回戦ですが、全く危なげのない試合でした。
3-0のストレートで2回戦進出。
第1セットいきなりブレイクから始まった錦織選手は非常に好調な様子。
試合時間も1時間41分と猛暑の続くニューヨークで体力の消耗も最小限に抑えられたと思います。
『ほぼ完璧な内容』と言っていいんじゃないかという出来でした。
明日31日の2回戦(朝7時55分〜)の相手は元世界ランキング6位のフランスのガエル・モンフィス。
今大会はノーシードです。
なので早くも2回戦で当たることに(笑)
対戦成績は錦織選手から見て3勝1敗。
勝っている時は全てフルセットの激戦です。
強敵ですが今の調子ならやってくれるでしょう!
閑話休題
昨日の夕方『雑誌で見たんだけど』というお客様が来店されました。
『雑誌?』と思いましたがお話を聞いてみると店舗の広告を出しているタウン誌『ラブおたる』のことでした。
『礼服を作りたい』ということでのご来店でした。
お話をお聞きしてみると近いうちに親族のお葬式がありそうだということ。
なのでお葬式や法事用の『黒のスーツ』を作りたいということでした。
喪服とビジネススーツの黒は別物
『喪服』は正喪服、準喪服、略喪服に分けられます。
正喪服・・・モーニング(ジャケットとベストが黒でパンツは黒とグレーのストライプ)
準喪服・・・ブラックスーツ(黒無地のシングル又はダブル。礼服売り場にあるもの。黒いビジネススーツではない。)
略喪服・・・ダークスーツ(濃紺や濃グレー等の無地や目立たないストライプのスーツ)
遺族・親族で通夜・告別式の場合と、一般の弔問客で通夜・告別式の場合でそれぞれ違いがあるのですが、今日は最も一般的な『準喪服(ブラックスーツ)』に関して書きたいと思います。
昨日のお客様もそうでしたが良く聞かれるのが『黒いビジネススーツを礼服として使っちゃダメなの?』というものです。
私的にはそもそもビジネススーツで黒というチョイスはありえないと思うのですが、それはまた今度書くことにします。
社会人になりたての20代前半ならともかくそこそこの年齢になったら『準喪服(ブラックスーツ)』と『黒のビジネススーツ』は使い分けるのが常識です。
『準喪服(ブラックスーツ)』と『黒のビジネススーツ』を使い分ける理由は、生地の違いが歴然としているからです。
準喪服・・・光沢感が出ないように何度も何度も染められているため外で見ても屋内で見てもとても深い黒。
黒いスーツ・・・光を反射するので外に出るとグレーっぽく見える
あと織り方も異なります。
準喪服は重厚感がありますが黒のスーツは線を重ねて無地にした感じなので黒いスーツで喪服の横に並ぶとグレーに見えてしまいます。逆に準喪服でビジネスの場に出ると黒が深すぎて違和感があります。まぁ喪服でビジネスの場に行く人はいないと思いますが。
私自身黒いスーツを持っていないので写真で比較した状態をお見せ出来ないのですが、言っていることはなんとなく分かって頂けるのではないでしょうか?
お通夜や告別式でも何人かはビジネス用の『黒いスーツ』で参列されている方見かけると思います。
一般の弔問客としてならなんら問題はありません。
昨日のお客様は50代後半くらいの方でしたが、普段スーツを着ることはほぼないとのことでした。
普段スーツを良く着られる方なら『黒いビジネススーツ』をオススメするのもありかなと思いました。
普段ビジネスで着用していただいて一般弔問客の時にも使っていただけますので。
が、普段スーツ着ないし近いうちに親族として参列しなければならないとなると、どう考えてもうちでお仕立て頂く理由がありません。
上記のことを説明して『仕立て屋の私も礼服に関しては青山さんの礼服売り場で買ってます』ということをお話ししましたら納得頂けました。
そのままその足で小樽運河沿いにある青山さんに行ってみると仰ってました。
上記のことをご説明した上で『それでもいいから作ってくれ』という方がもしいらしたら(笑)、その際には喜んでお仕立て致しますのでご連絡をお願いいたします。