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マラソン

ものすごい世界新記録

vol.337


おはようございます!


SARTORIA FISTYの拝田昇です。


昨日はベルリンマラソン2018が開催されました。


高低差が20mとほぼフラットな世界屈指の高速コースとして有名で男子で7回女子で3回このコースで世界記録が更新されています。


特に男子は2003年以降6回このコースで世界記録が塗り替えられています。


現世界記録2時間2分57秒も2014年ケニアのデニスキメットがこのコースで記録しました。


男子の歴代のトップ5の記録のうち4つがこのベルリンで記録されています。

今年はマラソン10戦9勝でリオオリンピックのチャンピオンでもあるエリウド・キプチョゲと前世界記録保持者であるウィルソン・キプサングの対決が注目されていました。


ちなみにキプチョゲが唯一敗れた2013年のベルリンマラソンで世界記録を出して勝ったのがキプサングでした。


サッカーで言えば『バルセロナvsレアルマドリー』テニスで言えば『フェデラーvsナダル』野球で言えば・・・すいません分かりませんww


とにかく現在の世界のマラソン界をリードする2人の直接対決ということで注目を浴びていました。


昨日のスタート時のコンディションは気温14℃、湿度79%、風は1mと解説の野口みずきさん曰く『記録を出すには絶好のコンディション』ということでスタート前から期待が高まるコンディションでした。


ちなみに野口みずきさんが2005年に出した2時間19分12秒が女子のコースレコードとなっています。


男子のペースメーカーは5グループに分かれていました。


一番早いグループは2:53/km、第2グループは2:55/kmという設定です。


ちなみにこのタイムでフルマラソンを走りきると2時間1分39秒(2:53/km)2時間3分4秒(2:55/km)となります。


ではレースを振り返ります。


Start〜5km 14:24

白のランニングがキプチョゲ

スタートから2kmで早くも第1グループはキプチョゲのみという展開。


キプサングは第2グループ。ちょっと意外な展開。キプチョゲのみがガチで世界新記録を狙っている感じ。


5km〜10km 29:01(14:37)


世界記録を上回るペースで快調にレースを進めるキプチョゲ。


時折ペースメーカーに何事か指示を出していました。


10km〜15km 43:38(14:37)



14km過ぎでペースメーカーが1人離脱して3人から2人に。


2人に前で壁になるように指示をしていました。


15km〜20km 57:56(14:18)


15km過ぎで早くもペースメーカーが1人になりました。おそらくこれは予定外だと思います。


しかしキプチョゲは世界記録を上回る速いペースで快調に飛ばします。



ハーフ通過  1:01:06


単純に2倍すると2時間2分12秒という従来の記録を45秒も更新するスゴいペースでハーフ通過。


どこまでこのペースを維持できるか。第2グループとの差がどんどん広がっていった。約1分の差。そりゃそうだ(笑)キプチョゲ速すぎ。


20km〜25km 1:12:24(14:28)

前の5kmよりは少し落ちたがそれでも相変わらず14分30秒を切る速いペースで快調に飛ばすキプチョゲ。


残った1人のペースメーカーもとてもキツそう。


25km〜30km 1:26:45(14:21)



25.6km地点でついにペースメーカーの前に出たキプチョゲ。


ペースメーカーがキツくなってスピードが落ちたのか、キプチョゲがスピードを上げたのかはこの時には分からなかった。


ただ残りはまだ17km弱あったので最後まで持つのかちょっと不安だった。


と思っていたら前の5kmよりペースが上がっていたw


キプチョゲ恐るべし(笑)


この時点で解説の野口みずきさんが『これは絶対世界新出ますね』と断言。


30km〜35km 1:41:05(14:20)


30km過ぎて一番キツイ35km近くなっても腰も落ちてないし全く上体もぶれず足の運びも変わらない。


野口みずきさんも『スゴい』『素晴らしい』の連発(笑)


でもその気持ちよくわかる。ただただスゴい(笑)


このあたりで2時間2分台前半どころか夢の2時間1分台の話が出始めた。


35km〜40km 1:55:32(14:27)



この終盤にきても時折沿道の声援に微笑む余裕があるってどういうこと⁈


信じられん(笑)


38km地点を従来の世界記録より58秒速く通過。


いよいよ夢の2時間1分台が現実味を帯びてきた。


40km〜Goal 2:01:39(6:07)



人類2人目の2時間2分台どころか人類初の2時間1分台突入!!!


従来の世界記録を1分18秒も更新するとんでもない新記録。


PBも1分25秒更新しました。


これでキプチョゲはマラソン11戦10勝!!!


この5年間負けなし。


なんか他の選手より頭3つくらい出ている印象です。


前半のハーフが1:01:06
後半のハーフが1:00:33


見事なネガティブスピリット!!!


世界記録が出るような時ってだいたいネガティブスピリットってことが多いんですよねぇ〜


それにしてもスゴいレースでした(笑)



日本人選手では写真の中村匠吾選手がマラソン2戦目で自己記録を2分35秒も更新する2時間8分16秒の記録で4位に入賞しました。


日本記録保持者の設楽悠太選手が同じくマラソン2戦目で昨年のベルリンマラソンを2時間9分3秒で走りました。


中村選手はその設楽選手の記録より47秒速い記録でゴールしました。


まぁ昨年より天候等のコンディションいいですけどね(笑)


それでも力がないとこのタイムでは走れませんので設楽・大迫・井上の3強と争うだけの器というのは示せたんじゃないでしょうか?


母校駒澤大学の大八木監督も昔から『中村はマラソン向き』と言っていましたから、今後のレースにも期待ですね。


逆に駒澤時代ダブルエースと言われた村山謙太選手は2時間15分台と失敗レースに終わってしまいました。


村山謙太選手だけでなく双子の弟の村山絋太選手もMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)の権利をまだ獲れていないのでちょっと心配です。



上位のリザルトです。


いかにキプチョゲが頭抜けているかよく分かりますね(笑)

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