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スーツ

良い縫製その2

vol.402



こんにちは!

歴史とロマンの街小樽の
スーツ仕立て屋
SARTORIA FISTY
の拝田昇です!



今日はMD(元デブ)の同級生
藤澤君がスーツをお仕立てに
来てくれました!



4月にはこれまでの人生での
MD(MAXデブ)だった藤澤君ですが

『10月までに10kg痩せて
スーツを作る!』

と宣言してほぼ
宣言通りの8kg減!



余談ですが経験上
『痩せたらスーツ作ります』
という人はまず痩せません



実際に来た人もおりません



『いつまでに何kg痩せます』
と宣言する人は本当に
痩せてます



漠然と『痩せたら・・・』なんて
言ってても痩せないって
ことですね(笑)

MD(元デブ)藤澤君と

出来上がりが楽しみです!



良い縫製とは・・・糸が切れる縫製です



昨日の続きです



昨日のブログはこちら←クリック



当然ですが
縫い目には負荷がかかります



パンツだったら
椅子に座る時立つ時



ジャケットだったら
手を上げ下げする時

 

動いて過度な負荷が掛かった
時に糸が切れてくれるのが
良い縫製です



良い縫製は負荷のかかる部分を
あえて甘く(緩く)縫います



もし糸が切れてくれなければ
負荷が生地にかかり生地が
裂けてしまいます



皆さんはパンツの生地が
裂けてしまった
経験はありませんか?




MD拝田はあります
MD藤澤君もあるそうです
今日聞きました(笑)

パンツが裂けた頃




では糸が切れるのと
生地が避けるとのでは
どちらが良いでしょうか?

 

もちろん糸です(笑)
糸の場合切れてしまっても
せいぜい千円前後で綺麗に
元通り修理することが可能です



対して生地の場合は直径1cmの
穴でも元通りにするのには
数千円掛かります



しかも穴をふさぐために
共生地も必要です
共生地がなければサイズが
数センチ小さくなることを
覚悟で縫い合わせることになります



生地が裂ける時は経験上
直径1cm程度の穴で済む
ことはまずありません



数千円で済めばラッキーで
1万円を超えることも普通に
あります



意図的に甘く縫う縫製の
メリットは他にもあります
実はこちらの方が重要です



長く着ることによって縫い目が
着ている人の
動きや体型に
応じて馴染み着れば着るほど
着心地がよくなってきます



着心地を追求するオーダースーツで
縫い目の強さをミシンよりも
緩くできる「手縫い」
多用するのもその為なんです



良い縫製かどうか見極める
手段があります



スラックスのお尻の縫い目を
引っ張ってみてください



引っ張ることで縫い目が少し
開いてくれるのが良い縫製



逆に引っ張っても縫い目が
びくともしない縫製は
ギチギチの機械縫いで
生地が裂ける可能性大です

 

良い縫製だとパンツのように
負荷がかかりやすいところ
ほど甘く(緩く)縫っている
ものなのです



商品を選ぶ時の参考に
なれば幸いです


参考:Suit labo

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