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スーツのお手入れ方法

vol.424



歴史とロマンの街小樽の
スーツ仕立て屋
SARTORIA FISTY
の拝田昇です!



昨日から風邪で
絶賛寝込み中の拝田です



昨日の午後から急に悪寒を
感じて夕方には寒気がピークに(T . T)



今日は特に急ぎの用も
なかったので家で
静養してました



明日は大切なお客様と会食が
あるので意地でも治します!



その大切なお客様とは昨日も
お仕立て上がりの
スリーピースの納品で
札幌にてお会いしてました



お客様にスーツのお手入れに
関して色々とお話したのですが
やはり日々の『ブラッシング』
大切だということに驚かれたよう



今までもオーダースーツは
色々なところでお作りに
なられたようですが
『初めて聞きました』とのこと



同業者として『それはイカん!!!』
と強く主張したいと思います(笑)



せっかくのオーダーメイドスーツ
ですからイイ状態で長く着て頂きたいです



スーツのお手入れ方法



1.ブラッシングの方法


2.スーツの休ませ方

3.スチームアイロン

4.クリーニング



お手入れ方法で大切なのは4つ
順に説明していきます



1.ブラッシングの方法


お手入れでは


『1にブラッシング
2にブラッシング
3,4がなくて
5にブラッシング』



それくらいブラッシングは
大切です



1日着用したスーツには
チリやホコリがたくさん
付いています



これをこのままにしておくと
シワの回復が遅れ、スーツの寿命
が短くなってしまいます



ですからブラッシングだけは
必ずするようにしてください



これをやるとやらないとでは
スーツの持ちが全く違います



オススメのブラシは
イギリスの『KENT』



私は家でもお店でも使用
しています



amazonで¥3,000くらいで
買う事ができます


KENTの馬毛ブラシ



ジャケットの
ブラッシングはホコリを
掻き出すイメージでまず
下から上に強めにかけます



そのあと上から下に毛並みを
整えるように優しくかけます


毛並みをきちんと整える事で
毛玉が出来にくくなります



2.スーツの休ませ方



当たり前の話ですがスーツは
着ている時間より休んでいる
時間の方が圧倒的に長いです



週に1回12時間着用としたら
残りの156時間は休んでいる
わけです



その休んでいる時間を
どう過ごすかも重要です



ジャケットは着ている状態に
近づけるため肩先の厚みが
5cm以上ある太いハンガーを
使用してください



クリーニング店の薄い
プラスチックハンガーや
針金のハンガーなどは
決して使用しないでください



形崩れの原因となります


当店のオリジナルハンガー

肩先の厚さ5.5cm

着ている状態に近くなります



ブラッシングの後は丸一日
陰干しをしてください



陰干しとは直射日光の当たらない
風通しのいい場所に
吊るしておく事です



1日着用したスーツから完全に
汗が抜けるのには72時間
必要と言われています



まずは丸一日陰干ししてその後
クローゼーットにしまいましょう



陰干しせずにクローゼットに
しまうと汗が抜けずに
クローゼットの中や他の
スーツにニオイがうつります




パンツはウエストを
下にして吊るします



ブラッシングはジャケット
とは逆に上から下に強めに
下から上に優しくです



その後ベルトをつけたまま
丸一日吊るしておきます



ウエストとベルトの重みで
シワはとれます
霧吹きを使うのも効果的



丸一日陰干ししたらベルトを
外してクローゼットに
しまいましょう



3.スチームアイロン



スチームアイロンはシワ取りや
ニオイ取りに大変効果的です


蒸気が繊維の間に入り込んだ
ニオイの元となる汚れを
はがし取ってくれます



またタバコを吸う方やスーツに
ついた食べ物のニオイ
加齢臭などが気になる方は
ぜひスチームアイロンを
試してください



ニオイをとってくれる他に
生地をふんわりと立たせて
くれる作用もあります



1点気をつけるのは
『生地にアイロンを直接つけないこと』
テカリの原因になってしまい
ますので


スチームアイロン



4.クリーニング



スーツを2,3回着たら
クリーニングに出す方が
いらっしゃいますが
それはやめましょう



ドライクリーニングは有機溶剤
でスーツを洗いますからあまり
頻繁にクリーニングすると生地
を痛めてしまいます



食べ物を落としたとか
ワインこぼしたなどの時は
仕方ありません



虫食いの原因になりますので
すぐにクリーニングに
出してください



それ以外では普段から
ブラッシングと陰干しを
心がけておけば頻繁にクリーニング
に出す必要はありません



シーズンの終わりに1度で十分です



『汗のニオイが気になるから』
と言ってクリーニングに出す方
がいらっしゃいますが
水溶性の汚れ(汗、血液等)は
ドライクリーニングでは落ちません



その場合は『ウォータークリーニング』
『汗抜き』という処理をお願い
してください



ただしやっているお店と
やっていないお店がありますので
ご注意を


以上が大切なスーツを長く
着ていただくためのお手入れ
方法です



参考になれば幸いです

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