スーツ
vol.485
歴史とロマンの街小樽の
スーツ仕立て屋
SARTORIA FISTY
の拝田昇です!
オーダースーツでは生地の他に
ジャケット・パンツの型や
チェンジポケットの有無
ラペルの幅、裏地、ボタン
なども選ぶことが出来ます
先日お客様から
『裏地でキュプラ100%
ってあるけどキュプラって何?』
と質問を頂きました
『キュプラ』って繊維業界
以外の方はあまり聞いたこと
ないと思います
しかしスーツ業界では昔から
好まれてきた素材です
『オーダースーツの裏地には
是非キュプラを!』と
言われてきました
なぜでしょうか?
普通の裏地(普通はポリエステルが多い)
と何が違うんでしょうか?
まず、ポリエステルは
石油系人工繊維です
たいしてキュプラは綿花の
花芯から取った繊維質を薬品で
処理した、人工繊維でもなく
天然繊維でもない繊維です
研究者が高級素材のシルクを
超える素材を開発する過程で
出来た最高の素材が
キュプラです
具体的な違いとしては
シルクよりも摩擦係数が
少なく滑りがいいという
特徴があります
着心地が良く、静電気も
おきにくいんですね
さらに透湿性がいい
つまり水も空気も
透すのです
シルクの場合、縫製段階で
スチームとアイロンの熱で
縮むことがあり、繊維自体も
決して丈夫とは言えません
虫に食われ易いという
欠点もあります
キュプラはこれらの欠点を
全て補い、発色の良さは
シルク並という
長所があります
近年ポリエステルの品質も
シルクに近くなっていますが
キュプラにはやはり
敵いません
弊店でも裏地でオススメする
のはキュプラ100%のものです
ポリエステルもありますが
やはりキュプラです
弊店ではキュプラ100%の
裏地を54色ご用意してお客様の
お越しをお待ちしております