ネクタイ
vol.513
歴史とロマンの街小樽の
スーツ仕立て屋
SARTORIA FISTY
の拝田昇です!
昨日タクシーに乗ったら
顔見知りの運転手さんでした
その運転手さんは去年の夏
『そのスーツどこで
買ったんですか?』
と尋ねてきた方
昨日も
『そろそろ春物ですね〜』
などと会話をしていました
会話の中で
『拝田さんに会ったら
聞こうと思ってたんだけど
ストライプのネクタイで
右上りと右下がりあるでしょ?
あれなんでなんですか?』
と聞かれました
レジメンタルタイの英国式と米国式
ストライプのネクタイを
『レジメンタルタイ』
と言います
『レジメンタル』とは『連帯に属する』
という意味で、特定のグループに
属することを示します
ネクタイのレジメンタルは元々
イギリスの軍旗がベースで
英国海兵隊は『紺・赤・黄』
空軍は『紺・白・エンジ』
のレジメンタルタイが制服と
なっています
黒地に黄色だと
『オックスフォード大学』
のように有名大学にも決まった
レジメンタルがあります
話を戻します
↓の写真をご覧ください
昨年カナダのシャルルポワで
行われたG7サミットでの様子
偶然のなのか必然なのか
分かりませんが安倍 首相
トランプ大統領共に
『レジメンタルタイ』です
が、よく見るとストライプの
方向が違うのがお分かり頂ける
と思います
トランプ大統領は右上がりの
レジメンタルタイ
安倍首相は右下がりの
レジメンタルタイ
一般に
『右上がり』が英国式で
『右下がり』が米国式と
言われています
なぜ米国式が『右下がり』なのか?
その原因はアメリカの
超有名ブランドにありました
『米国式』はブルックスブラザーズが起源
ブルックスブラザーズは今年で
創業200年を迎える
『アメリカントラッドの代表』
私が通った高校は私服でしたが
当時は『ブルックス』の紺ブレ
に憧れました
昭和40年代生まれの方では
そういう方多いんじゃない
でしょうか?
そのブルックスブラザーズの
社長が、19世紀英国軍人
たちの間で、定番となっていた
『レジメンタルタイ』に目をつけ
『レップストライプタイ』として
アメリカに紹介しました
その際に凝らしたひと工夫
というのが
『縞の向きを反転させること』
だったのです
そして『レップストライプタイ』は
登場から瞬く間に広まり
やがてアイビールックの
代名詞的存在にまでなったのでした
日本でも『レジメンタルタイ』は
人気ですから、しめてる人を見たら
『おっ!英国式だね』とか
『ブルックス好きなの?』なんて
ことから会話が弾むかもしれません
・右上がりが英国式で右下がりが米国式
・米国式は『ブルックスブラザーズ』の社長のアイディアで生まれた
・米国式は『レップストライプタイ』とも呼ばれる