スーツ
vol.586
アスリート専門の
スーツ仕立て屋
SARTORIA FISTY
の拝田昇です!
『アスリートの"不"を解決』
この想いで今日も仕事に臨みます!
週末から週明け27日(月)にかけて
北日本の上空1500m付近に
18~21℃という真夏でもあまり
ないような暖かい空気が
流れ込んできます
特に26日(日)、27日(月)は
北日本の内陸部を中心に気温が
上昇し、一部で35℃を超える
猛暑日の予想です
北海道では史上初めて5月に猛暑日か
帯広は26日(日)が36℃
27日(月)が35℃の予想です
これまで北海道で5月中に
猛暑日を観測したことはなく
35℃を超えれば史上初
のことになります
体温に匹敵するような気温と
なりますので、体があまり暑さ
に慣れていないこの時期では
非常に危険な暑さです
夏の強い味方『モヘア』
クールビズOKの方は別として
夏でもスーツでなければ
いけないという方も
いらっしゃると思います
そんな方にオススメの
夏素材があります
それは
『モヘア』
モヘア素材はその見た目から
秋冬ものと思われています
が、実は夏にもうってつけで
『夏スーツ=モヘア混』
が定石とされるほどです
モヘアと言えば『ニット』を
思い浮かべる方が多いと思います
秋冬の定番素材という見方が
一般的だと思います
しかし、中身を知ると夏にも
使える素材ということが
よくわかります
ウールの一種『モヘア』
モヘアは広義で言えばウール
に属していると言えます
ただ、ウールとひとえに言っても
羊、山羊、アルパカ、ラクダなど
種類は多数あります
それを日本ではひとえにウール
と呼んでいるが、世界では
羊を羊毛(ウール)
アルパカや山羊を
獣毛(ヘアー)と分類している
アンゴラ山羊の毛が元になる
モヘアも厳密に言えば獣毛(ヘアー)
となります
ウールの特徴
ウールは、モヘア同様毛の表面に
スケールと呼ばれるうろこ状の
ヒダが存在する
高温多湿の際には、そこから
湿気を放出しその気化熱で
涼もとることが可能になります
ただ、モヘアと違いウールは
糸自体に熱があり、縮れに
よって生じるスペースに
空気を含むことで保温効果も
促すことができる素材
よって、主戦場は冬
モヘアの特徴
ウールに比べキューティクルの
ヒダがそこまで逆立って
いないのがモヘア
ゆえにチクチクとした感覚も
さほど感じられず、そのうえ
獣毛の中でもっとも堅牢な
繊維とされている
強度はなんとスチールよりも
上と言われ
“ダイヤモンドファイバー”
という別名もあります
さらに、吸湿性に優れその
ポテンシャルはウールの2倍以上
と言われています
上の写真を見ても分かるように
モヘア繊維の表面は
プレーンな状態
そのため、モヘア100%で織った
際には糸同士がスリップ現象を
起こし、全体の歪みや
型崩れを引き起こす場合もあります
ただ、他の繊維と織り混ぜれば
その不安も解消されます
例えば、凹凸のあるウールとなら
素材自体の特性を生かしつつ
1枚の生地としても安定します
暑い夏に『モヘア混スーツ』
オススメします!