ブログ

スーツ

オススメはダブル

vol.600



アスリート専門の
スーツ仕立て屋
SARTORIA FISTY
の拝田昇です!



『アスリートの"不"を解決』



この想いで今日も仕事に臨みます!



小樽の『美園アイスクリーム』
100周年で記念メニュー




小樽のアイスクリーム製造販売店
「美園アイスクリーム本舗」が20日
創業100周年を迎える



記念メニューとして2種類の
アイスクリームを半分ずつ
食べられる「ハーフ&ハーフ」
(550円)を12月まで
限定で提供している



漆谷会長


美園は1919年、初代店主が
小樽港に停泊していた外国航路船
の料理長にアイスクリームの
作り方を教えてもらい
製造販売を始めた



さっぱりとした口当たりが特徴



3代目の漆谷匡俊会長(77)は

「アイス命で味を磨き続けて
きました。100年を迎え
ほっとしています」

と溶けそうな笑顔を見せている



美園さんは弊店と同じ
『小樽都通り商店街』
の老舗です



北海道で最初にアイスクリーム
を出したのも『美園』さん



3代目会長のご子息寿昭さんは
小樽運河沿いで『ル・キャトリエム』
というカフェを経営されています



『ル・キャトリエム』とは
フランス語で『4代目』という意味



『美園』さんとは別の事業を
されながらも美園さんに
対しての強い誇りと尊敬を
感じる店名です



カフェメニューの他2Fでは
ランチも頂けます



小樽散策の途中運河を
眺めながらのランチは
雰囲気がよく
大変オススメです



まいぷれのランチ特集ページ◀︎クリック



小樽にお越しの際はぜひ
立ち寄って頂きたい
お店の一つです



今日のスーツの原点はおよそ100年前



創業以来味を磨き続けてきた
美園さんのアイスクリーム



その原点は100年前に
外国航路線の料理長から
教わったものです



現代のスーツの原点も100年前
1910年代後半〜20年代前半と
言われています



19世紀半ばの原型の登場から
地位が少しずつ向上し
ビジネスウェアとしての認識
が世界的に定着した頃の
スーツスタイルがこちら






簡単に言えば、まだ全体的な
シルエットに強い抑揚がなく
非常に素朴な印象



ジャケットには胸ダーツが
まだなく、肩パットもあくまで
補強の役割で申し訳程度に
しか入っていない



また、この当時まではシングルで
あっても、一番下の胸ボタンを
閉じてもマナー違反とは限らなかった



フロントカットの曲線に対し
胸ボタンの位置がまだ高め
だったので、それを閉じても
変な皺が寄らなかったからだ



実際、その意匠を有した
「パドックジャケット」なるものも
当時のヨーロッパでは流行している



なお、パンツにクリース
(折り目)が付き、裾がダブル
のものが頻出するように
なったのは、この少し前の
時代からである



(出典元:ミューゼオスクエア)



パンツの裾のダブルが
出てきたのはこの少し前
からのようです



午前中お引取りにいらした
お客様もパンツをご覧になられて
『裾ダブルなんだ!』
と驚かれていました



弊店では基本的にパンツの裾
はダブルをオススメしています



私も喪服やタキソードなどの
礼服以外は必ずダブルです



街でスーツ姿の方を見ると
圧倒的にシングルの方が
多いように思います


なんとなくオーソドックスな
感じがしますし、失敗がなさそう
に感じられるからだと思います



しかし弊店では『ダブル』
オススメします



ダブルのメリット



「程よいカジュアル感が出る」



「裾に重みが出てパンツが綺麗
に落ちる」



などがあげられますが
一番は『着慣れた感が出る』
ということではないかと思います



雑誌やまわりのこジャレてるな〜
と思う人を見てみてください



ほぼダブルに仕上げているはずです



私も100%ダブルですし
仕立て屋仲間も同じです



ちなみに『シングル、ダブル』という
のは和製英語で、本場欧米では

シングルを『plain』
ダブルを『turn up』

と呼びます



そして主流は『turn up』です



話が脱線しますがダブルが
生まれた起源というのも面白くて



『20世紀の始めに英国のある
シャレ者で有名な貴族が
ニューヨークで結婚式に
招かれました


その途中で雨にあい汚れない
ように裾を折り返しました


会場に到着した後裾を元に
戻すのを忘れたままで
いたのですが、それを見た人が
流行と勘違いして広まった』


というものです(諸説あり)
男の洋服はたいていの場合
単純と偶然から進化していきます

出典元:男の服装術より



話を戻します



スーツの原点とされる
ラウンジコートが誕生した
当時の生地は、厚みと重さが
あったため折り返すという
発想自体がなかったようです



しかし、現代のスーツに使用
される生地は、当時とは比べもの
にならないほど軽く薄く繊細
になっています



ダブルの折り返しをつけること
によって、靴に負けない存在感
を演出し、バランスをとること
が可能になります



また上でも書いたように裾の
重みで、パンツを落として
クリースラインを綺麗に出す
ということも出来ます



長々と書いてきましたが何が
言いたいかというと

『弊店ではダブルがオススメ』

ということです



お客様の特別なご要望がない
限りは、ダブルで仕上げさせて
頂きます



ダブルの幅はオーソドックスな
3.5〜4cmをオススメ
しています



大柄な方なら4.5〜5cmも
ありだと思います



そのあたりはご相談の上
対応させていただきます

Copyright(c) SARTORIA FISTY. All Rights Reserved.