スーツ
vol.698
アスリート専門の
スーツ仕立て屋
SARTORIA FISTY
の拝田昇です!
『アスリートの"不"を解決』
この想いで今日も仕事に臨みます!
初来店のお客様
先週の『小樽オーダー会』には
常連様以外に初めての方が
数名いらっしゃいました
その中のお一人は私よりも
ずっと年上ですが、現役で
お仕事をされてらっしゃいます
毎日スーツを着用される
お仕事ですので
『スーツは仕事着』
と割り切って既製品のスーツを
汚れてもいいというつもりで
お召しになられてる
というお話でした
しかしながら
『せっかく拝田さんと知り合い
になったんだし、1着くらい
いいスーツ仕立てておこう』
とお考えになられて
ご来店下さいました
感謝に堪えません
クラシックスーツ
そのお客様から
『拝田さんのところの
スーツって長く着れるの?』
と質問を頂きました
『はい、着れます。何か気になる
ことがございますか?』
『いや、流行りの形とかがあって
数年したら着れなくなるのかな?
と思ってね』
たまにお客様からお聞きする
お言葉です
弊店では
『クラシックスーツ』
をお仕立てしております
『クラシック』とはなんでしょう?
「少し昔っぽい感じ」
というような意味合いで
使われていることが
多いようですが、では昔とは
いつ頃を指すのでしょうか
1930年代には裾巾が50㎝を
超えるような極太パンツが
流行ったこともありますし
1960年代にはかなりタイトな
スーツが流行ったようです
どちらも昔のスーツですが
クラシックスーツではありません
クラシックという言葉には
いくつも定義がありますが
服飾評論家の遠山周平さんは
以下のようにとらえています
「クラシックとは古典でなく普遍である」
「クラシックとは『生命力のあるもの』である」
普遍とは広く行き渡ることで
不変ではありません
時代の流れとともに少しずつ
進化していくものです
今残っている「クラシック」なスーツは
長い歴史の中で沢山生まれては
消えた数々の流行や価値観の中でも
生き残った、王道といえるデザインで
ありシルエットなのです
これからも流行の変化で微妙に
細かいデティールが変わっても
大きくぶれることはありません
そういう普遍的な服を
自分の形で着こなす
これがクラシックスーツの
楽しみ方だと私は思います
自分の軸からずれず、流行り廃りに
左右されない服は、使い捨てず何年も
一緒に年をを重ねていけます
そして長く自分の服と付き合い
自分のスタイルを理解し
自分にマッチした服を着ている
そういうクラシックを
理解する方は、年齢や
体格に関係なく独特の
大人の色気が出て本当に
カッコいいと私は思います
対して情報にいちいち振り回され
踊らされてしまう人を
「メディアダンサー」
と呼びます
形だけクラシック風を装って
数年後にはクローゼットを
総替えしなきゃいけないような
メディアダンサーになることなく
自分の中の軸をしっかり
押さえた服を着て
自分のスタイルでスーツを楽しんで
頂ければと思います
これが弊店の想いです