マラソン
vol.881
札幌・小樽を中心に活動する
アスリート専門のスーツ仕立て屋
SARTORIA FISTY
の拝田昇です!
『アスリートの"不"を解決』
この想いで今日も仕事に臨みます!
9日に行われた
MGCファイナルチャレンジ
名古屋ウィメンズマラソン
素晴らしいレースぶりで優勝し
東京五輪代表に決まった
一山選手の2時間20分29秒は
実は日本新記録だった
ということが判明した
女子マラソンの日本記録は
野口みずきが2005年の
ベルリンで出した2時間19分12秒
今回の一山選手の記録は
「日本歴代4位」
「国内マラソンの日本最高」
などと言われていました
なのに日本新記録とは???
実は一山選手の記録は
『女子だけで行われたマラソン』
での日本最速だったようだ
あまり知られていないが
女子のロード種目の
『世界記録』
や
『日本記録』
には
『男女混合レース』
と
『女子単独レース』
の2種類がある
歴代のトップ3の野口みずき
渋井陽子、高橋尚子の
2時間19分台はいずれも
男女混合のベルリンでの記録
一山選手は、野口みずきが
2003年大阪国際女子マラソンで
残した女子単独での日本記録
の2時間21分18秒を更新した
高橋が女子で世界初の
2時間20分突破となる
2時間19分46秒で走った時も
ペースメーカーや壁となる
選手もすべて男子選手だった
日本で女子単独のレースを
見慣れていると混合のレースに
違和感を覚えるが、04年の渋井
や05年の野口も男女混合レース
のベルリンでの記録
ブリジット・コスゲイが世界新
の2時間14分4秒を出した
2019年のシカゴも男女混合
女子単独のマラソンで記録が
出づらいというのは、男子に
比べて選手層が薄いため
確実に刻めるペースメーカーを
用意するのが難しいという
事情があるようだ
代わりに近くを走る男子選手を
目標にすることもできない
今回の名古屋は比較的順調な
ペースで進んだが、それでも
25キロ以降は設定から遅れ
五輪を目指し記録を強く意識
していた一山は、自分でレースを
動かさざるを得なかった
30キロ手前から一人で一気に
ペースを上げ、最後まで走りきった
2時間20分台の価値は非常に高い
野口らトップ3の記録に匹敵する
レースぶりだったと思う
一山選手の強烈なインパクトと
五輪代表決定に気を取られたか
レース当日に日本新記録に
気づいた報道関係者は
いなかったようだ
ちなみに女子単独での世界記録は
2017年のロンドンマラソンで
メアリー・ケイタニーが出した
2時間17分1秒
一山選手とは3分28秒の
差があるが、名古屋の雨・寒さ
などの悪コンディションや、まだ
マラソン4回の22歳という
伸びしろを考えればかなり
期待は大きい
MGCで強いレースを見せた
前田選手と共に、五輪では
期待して応援したいと思う