スーツ
vol.1174
美しいスーツ姿は
引き締まったカラダづくりから
日本でただ一人
見栄えるスーツとカラダ
を仕立てる専門家
SARTORIA FISTY
の拝田昇です!
『スーツは男を魅力的に見せる
ものでなければならない』
『装うことで生まれる自信は
美しいスーツと引き締まった
カラダで作られる』
今日は自宅で昼から箱根駅伝を
見ながらウィスキーを飲みました
一番好きなのは日本酒ですが
家ではビールか芋焼酎を飲む
ことが多いのです
今日はたまたま年末に
ウイスキーを頂いたので
そちらを飲んでいました
ウィスキーをロックで頂き
ましたが、独特のピート臭と
喉がピリピリする感じが
心地いいです
ただ度数が高いので
すぐに酔ってしまうのが
私的には問題なんです
けど笑
シングルかダブルか
さて今日のお話ですが
ウイスキーの話ではありません
スーツのパンツの裾の話です
よくスーツを買うときに
店員さんに
「シングルにしますか?
ダブルにしますか?」
と聞かれると思いますが
どちらにしていますか?
「別にどちらでもいいし
どちらでもかまわない」
というのが本音じゃ
ないでしょうか?
そして「じゃあシングルで」
という方がほとんど
じゃないでしょうか?
街でスーツ姿の方を見ると
圧倒的にシングルの方が
多いように思います
なんとなくオーソドックスな
感じがしますし、失敗がなさそう
に感じられるからだと思います
結論から言うと
どちらでも問題ありません
ただそれぞれ見え方に違いがあり
「どちらがこなれてみえやすいか?」
という違いもあります
シングルのメリット
「足元がすっきり見える」
折り返しがないのですっきり
見えるというのはあります
「足が長く見える」
ダブルと比べると足が長く
見えると言われることが
あります。私はそうは
思わないのですが
ひとつクイズです
『必ずシングルでなければならない』
という場面があります
どういう場面でしょう?
正解は・・・『お葬式』です
ダブルの場合折り返しが
『繰り返してしまう』という
意味合いに重なり、縁起が悪い
ものとされ、必ずシングルです
でも知らなくても大丈夫です!
礼服を買いに行ったら有無を
言わさず店員さんにシングルに
仕上げられますので
逆に言うと礼服なのに
『シングルにしますか?
ダブルにしますか?』
と聞く店員さんはおかしいと
いうことになります
ダブルのメリット
「程よいカジュアル感が出る」
「裾に重みが出てパンツが綺麗
に落ちる」
などがあげられますが
一番は『着慣れた感が出る』
ということではないかと思います
雑誌やまわりのこジャレてるな〜
と思う人を見てみてください
ほぼダブルに仕上げているはずです
私も100%ダブルですし
仕立て屋仲間も同じです
ちなみに『シングル、ダブル』という
のは和製英語で、本場欧米では
シングルを『plain』
ダブルを『turn up』
と呼びます
そして主流は『turn up』です
話が脱線しますがダブルが
生まれた起源というのも面白くて
『20世紀の始めに英国のある
シャレ者で有名な貴族が
ニューヨークで結婚式に
招かれました
その途中で雨にあい汚れない
ように裾を折り返しました
会場に到着した後裾を元に
戻すのを忘れたままで
いたのですが、それを見た人が
流行と勘違いして広まった』
というものです(諸説あり)
男の洋服はたいていの場合
単純と偶然から進化していきます(笑)
出典元:男の服装術より
話を戻します
スーツの原点とされる
ラウンジコートが誕生した
当時の生地は、厚みと重さが
あったため折り返すという
発想自体がなかったようです
しかし、現代のスーツに使用
される生地は、当時とは比べもの
にならないほど軽く薄く繊細
になっています
ダブルの折り返しをつけること
によって、靴に負けない存在感
を演出し、バランスをとること
が可能になります
また上でも書いたように裾の
重みで、パンツを落として
クリースラインを綺麗に出す
ということも出来ます
長々と書いてきましたが何が
言いたいかというと
『弊店ではダブルがオススメ』
ということです
お客様の特別なご要望がない
限りは、ダブルで仕上げさせて
頂きます
ダブルの幅はオーソドックスな
3.5〜4cmをオススメ
しています
大柄な方なら4.5〜5cmも
ありだと思います
そのあたりはご相談の上
対応させていただきます
まとめ
シングル、ダブルどちら
でも問題なし
お葬式は必ず『シングル』
特にご要望がなければ弊店
では『ダブル』にさせて頂きます